第42回北海道学校歯科保健研究大会

 令和4年10月28日(金)、北海道歯科医師会館にて第42回北海道学校歯科保健研究大会がおこなわれました、まず、北海道歯科医師会会長の藤田 一雄 先生からご挨拶をいただき、続きまして北海道教育庁学校教育監 唐川 智幸 氏(北海道教育委員会 倉本 博史 教育長代理)よりご挨拶をいただきました。

 その後、二つの演題が講演されました。まず講演1は「Challenge with Dream」という演題で株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメント事業統括本部コーポレート&ファシリティ統括部コーポレート部部長 佐藤 拓 氏による講演でした。講演内容は主に3つにわかれ、まず第1は、プロ野球選手が考える歯について、続いて第2は北海道日本ハムファイターズが考えるスポーツと健康について、第3に北海道ボールパークFビレッジについてでした。それぞれ、スポーツと健康を考えいろいろと活動しているようで、第3に関しては自然や緑あふれる、世界でも有数の北広島のポールパークを創りたいとのことでした。

 続きまして講演2は「健康とスポーツ歯科」という演題で、北海道歯科医師会副会長であり、また、日本スポーツ協会公認スポーツデンティストの西 隆一 先生が講演されました。

 スポーツデンティストとは、アスリートのパフォーマンスの維持向上、健康寿命の延伸などに寄与できる人材で、スポーツをすることは健康において大変重要で、適度のスポーツをすることには丈夫な歯が必要である。ロンドンオリンピックの調査では今抱えている歯科疾患が競技に影響すると答えたのは20%に及んでいる。また、歯周病は生活習慣病のため、規則正しい生活をおくることが大事である。サルコペニア(加齢性筋肉減少症)が進むとロコモティブシンドロームになり、これは、運動器の障害の為に要介護となる危険の高い状態のことである。そこで大事なのは、栄養、休養、運動である。また、身体活動システムでは、体温が上がり、免疫が上がると筋肉の基礎代謝が上がるとのことです。

 最後に 佐藤 拓 氏と西 隆一 先生によるディスカッションがおこなわれました。「一軍に定着している選手は歯がきれいという印象がある」「スポーツデンティストは北海道に27名しかいないので、できればサポートをしたい」「子供たちに学力、年収は歯が関係していることを認知してほしい」など、活発な議論がなされました。あらためて、生活習慣や運動の大切さに気づかされました。

(伊藤大亮 記)